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「業者に頼む前に、まずは自分たちでできるところまでやってみたい」——そう考える方は多いはずです。この記事では、遺品整理を自分で進める際の手順と、作業療法士(OT)・理学療法士(PT)の視点も交えた、体を痛めないための運び方のコツをまとめます。
まず何から始めるか:3つのステップ
遺品整理を自分で進める場合、いきなり全部を片付けようとすると挫折しやすくなります。以下の順番で進めると、負担を減らしながら進められます。
ステップ1:貴重品・重要書類を探す
通帳、印鑑、権利書、保険証券、現金、貴金属など、価値のあるものを最初に確認します。作業の途中で誤って処分してしまうリスクを減らすため、他の片付けより先に行うのがポイントです。
ステップ2:「残す・処分する・保留」に仕分ける
全てのものを2択(残す・捨てる)で判断しようとすると、判断に迷って手が止まりがちです。「今すぐ決められないもの」は保留箱に入れる、という3択にすることで、作業のペースを保ちやすくなります。
ステップ3:処分方法ごとに分ける
「自治体の粗大ゴミ」「不用品回収」「買取」「供養・お焚き上げ」など、処分方法ごとに仕分けておくと、後の作業がスムーズです。
捨ててはいけないもの・注意が必要なもの
以下のものは、誤って処分するとトラブルにつながりやすいため、特に注意が必要です。
- 通帳、印鑑、キャッシュカード、証券類
- 不動産の権利書、契約書類
- 保険証券
- 遺言書(見つかった場合、勝手に開封せず、家庭裁判所での検認が必要です)
- 年金手帳、マイナンバー関連書類
- 故人名義のままの携帯電話・各種契約(解約手続きが必要)
OT・PTの視点から:体を痛めない運び方のコツ
遺品整理は、想像以上に体力を使う作業です。厚生労働省の「職場における腰痛予防対策指針」でも、重量物を扱う作業における腰痛予防の重要性が指摘されています。私自身、作業療法士(OT)として、また妻は理学療法士(PT)として、身体機能や動作の専門知識を日々の仕事で扱ってきました。その視点から、遺品整理でも役立つポイントを紹介します。
持ち上げる時は、膝を曲げて荷物を体に近づける
腰だけを曲げて荷物を持ち上げると、腰椎に大きな負担がかかります。膝を曲げてしゃがみ、荷物をできるだけ体に引き寄せてから持ち上げることで、腰への負担を減らせます。
一人で扱う重さの目安を意識する
厚生労働省の指針では、機械を使わず人力のみで扱う重量は、成人男性でおおむね体重の40%程度、女性は男性が扱う重量のさらに6割程度が目安とされています。体感で「重いな」と感じたら、無理せず二人以上で運ぶか、台車を使うようにしましょう。
こまめに休憩を取る
指針では、1時間に1〜2回程度、小休止をとることも推奨されています。腰を伸ばす、軽くストレッチするなど、同じ姿勢を長時間続けないことが、腰痛予防には効果的です。
高齢の家族と一緒に作業する場合は特に注意
親世代と一緒に遺品整理を進めるケースでは、転倒のリスクにも気を配る必要があります。段ボールや荷物が通路に置かれたままだと、つまずきの原因になります。作業スペースはこまめに整理し、荷物を通路に放置しないことを意識しましょう。
すでに腰痛や膝の痛みなど持病がある方は、無理をせず、体に負担の少ない作業(仕分けなど)を担当し、重い荷物の運搬は家族や業者に任せるといった役割分担も検討してみてください。
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「自分で」にこだわりすぎなくていい
自分たちで進めることには、費用を抑えられる、思い出と向き合いながら進められるといったメリットがあります。一方で、荷物量が多い、大型家具の運搬が必要、体力的な負担が大きいといった場合は、無理をせず業者に相談することも大切な選択肢です。
費用面が気になる方は、遺品整理の費用相場に関する記事もあわせてご覧ください。業者選びで確認しておきたいポイントは、業者選びに関する記事でも詳しく解説しています。
まとめ:手順とコツを知って、無理なく進める
遺品整理を自分で進める際は、以下のポイントを意識すると、心身の負担を減らしながら進められます。
- 貴重品の確認を最優先に行う
- 「残す・処分する・保留」の3択で仕分ける
- 荷物を持ち上げる時は膝を曲げて体に近づける
- 一人で扱う重さの目安を意識し、無理な時は人手や道具を使う
- こまめに休憩を取り、同じ姿勢を続けない
体力的にきついと感じたら、それは決して弱さではなく、自然な感覚です。自分たちのペースを大切にしながら、必要に応じて業者の力も借りて進めていってください。
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本記事は一般的な情報をまとめたものです。腰痛予防の内容は厚生労働省「職場における腰痛予防対策指針」を参考にしていますが、持病がある方や痛みが続く場合は、無理をせず医療機関にご相談ください。


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